OTCとは

OTCとは

OTC(Over The Counter オーバー・ザ・カウンターの略)とは、薬局・薬店などでカウンター越しに、薬剤師から患者さんへ薬を手渡す様子を表現した言葉で、米国で生まれた言葉です。日本では、大衆薬や一般薬などと呼ばれています。皆さんが病院にかかり、処方せんに基づいて薬局で受け取る薬は、医師の指示のもとに使用される医薬品(医療用医薬品)ですから、OTCとは種類や内容量などが異なります。

スイッチOTCとは

最近はOTCの中にも医療用医薬品と有効成分が同じものが見受けられるようになりました。例えば、風邪薬のうち「セラチオペプチダーゼ」、「塩化リゾチーム」、「トラネキサム酸」などはコマーシャル等でよく見聞きする言葉ですが、OTC、医療用医薬品に共通して含まれている成分です。その他、水虫薬、胃腸薬、便秘薬など皆さんがよくご存知のOTCの中にも、医療用医薬品に使用されるものと同一の成分を含むものがあります。このように医療用医薬品の有効成分をOTCへ転用(スイッチ)したものが、スイッチOTCと呼ばれるものです。

これらの成分は、一般の市販薬よりも効き目が強い反面、同じように副作用も強いため、決められた用法・用量を守って正しく使う必要があります。また、「してはいけないこと」や「購入する際に、必ず相談すること」などが添付されている説明書に書かれていますから、それらの使用上の注意を必ず守って使うようにしましょう!

これらスイッチOTCが増えつつある背景には、近年病気の予防、健康管理に対する関心が高まり、自分の健康は自分で守るという自己管理の大切さが認識されてきたことがあげられるのではないでしょうか。

OTCの役割は、一般にセルフメディケーションと言われています。つまり、医師にかかるまでもない軽医療、たとえば風邪のひきたてや疲れ目、食べ過ぎ、ちょっとした擦り傷などがそれにあたります。

スイッチOTCは、医療用でのみ使用が認められている成分の中で、比較的副作用が少なく、かつ安全性の高い成分について、一般薬への配合を許可するというものです。最近、スイッチOTCが増加傾向にありますが、それは、破綻寸前の保健医療財政の立て直しとも考えられます。自分でなおせる軽い病気は、自費で買う薬局の薬で対応すべきで、わざわざ医者にかかるな、ともとれます。

OTC薬は、医療用医薬品に比べると、薬の値段自体は高いです。しかし、医者にかかって薬をもらうとなると、診察料、検査料、調剤料など諸々の諸費用がかかります。また、時間的負担も、特に大病院となると相当のものです。ですから、自分で治せるものは自分で治す、そのためにOTCやスイッチOTCがあると考えるのはリーズナブルであると思います。

なお、病院を受診する際には、医師・薬剤師に現在使っているOTCがあれば必ず申し出るようにして、医療用医薬品の成分と重複して使用することがないようにしましょう。同様に、薬局でOTCを求める際にも、現在どのような病気でどのような薬を服用しているのかをきちんと薬剤師等に話すようにしましょう。

市販薬を使っても症状がよくならない場合は、早めにかかりつけのお医者さんにかかって下さい。

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