令和3年12月号
先日の「令和3年度第1回長崎県薬剤師会研修協議会研修会」大変興味深いものでしたね。日本薬剤師会磯部専務理事の講演、熱いものを感じました。医療法からしても「薬局は医療機関と並んで、医療提供施設である」。薬剤師法では「薬局薬剤師は調剤応需義務があり、必要な薬は患者に届けなければならない」とあり、「薬を売るのではない、提供だ」という考え方。改めて、「薬局は医療提供施設で唯一、物流と医療サービスを併せ持つ施設」であるとの言葉にハッとさせられました。
「対物から対人へ」と叫ばれますが、磯部専務の言葉を借りれば「地域の物流を基盤にし、薬剤師による医療サービスを主体とする業務」と考えるべきとのこと。「薬剤師は国民・患者のために生きる職業。薬剤師業務は公共サービス。薬剤師・薬局の価値を高めよう」と訴えられました。また、薬局・薬剤師の歴史に造詣が深い専務は「非薬剤師による薬局の開設」についても触れられました。これは戦中の歴史の難しい一面を知ることになりました。
私としては、地域に貢献する薬剤師・薬局のビジョンの実現に向かいながらも、多様性を認め、個性や、個別の努力を尊重する私達でありたいと感じる講演会でした。
令和3年11月号
先日、清水班の班会を行いました。班長さん、班内の先生方のご努力と「清水包括支援センター」の皆さんの協力で実現しました。「地域ケア個別会議」に出席されていると思います。各包括支援センターでは、助言を受けて実行したが、なかなか上手くいかない事例もあるそうです。そこで、我々薬剤師と再度意見交換することで一歩前進できないか、と考えていらっしゃった事と班会開催がタイミングよく重り開催できました。会議は支援センターがZOOMのホストになって頂き、なんとスモールグループディスカッションまで出来ました。どうぞ、他の班の皆さんも班長さんと地域包括支援センターとで連絡を取って頂き、交流を行って頂くといいなあと思います。宜しくお願い致します。
先月末に「長崎県医療政策課」から「抗原定量検査、PCR検査体制の拡充」において「新型コロナウイルス自費検査の窓口となる薬局の募集について」という文書が各薬局開設者宛に届けられました。先日、担当の方とお話する機会がありましたので、この紙面をお借りしてご報告致します。期限は10月28日でしたので既に終わっているのですが、文書の中には「具体的な内容はまだ決まっていません」や「民間検査機関との調整や検体採取キットの取扱について説明を行っていく」旨のコメントの記載がありました。「ではどのような形で説明を行っていくの?」と尋ねたところ、「民間検査機関が各薬局を訪問して説明する。」との事でした。よって、私のイメージは、自分の薬局でもどのようにやれば対応できるか等相談し、その上で最終的に手を上げるか辞退するか決めることが出来る、と感じました。手を上げられた薬局には、これから民間検査機関が尋ねてこられると思います。よく相談し、話を聴いてください。宜しくお願い致します。
令和3年10月号
第54回日本薬剤師会学術大会にWEBで参加いたしました。せっかくの福岡大会でしたが、完全WEBとなりました。仕方のない事です。今後は新しい大会のあり方として「ハイブリッド型」を上手く利用できればいいなあ、と個人的には思っています。大会を通して感じた事は、時代は、進化して行く「医療ICT」を活用しながらも、薬剤師の基本姿勢は変わらず、地域のかかりつけとして、安心安全のための根付いた活動を日々続ける大切さです。皆様はいかがでしたか。
来年は宮城県仙台大会、今回の福岡大会のスローガンに倣えば、大会の運営も「多様性を可能性に」できる大会になる事を祈念します。
九山大会に目を向ければ、来年は熊本大会、そして2年後の令和5年度の「第82回九州山口薬学大会」は長崎大会です。準備委員会もでき、今後「大会テーマ・サブテーマ」の募集も始まります。皆さんと一緒になって盛り上げてまいりましょう。
令和3年9月号
皆様にご注意頂きたいことがあります。
薬剤師会には患者様や一般の市民の方等、様々なご意見や中には苦情も含めお電話を頂きます。最近、これからご紹介するような内容が続きましたので、この紙面を借りて皆様に再考して頂きたく述べさせて頂きます。
調剤過誤発覚後の対応の件であります。誰でも間違いは起こす可能性はあります。私もそうです。そうならないように、皆さん業務の中に様々な工夫をされてインシデント、アクシデントが起きないように努めていらっしゃいます。しかし、それでも起きることはあります。その時の患者様への対応で、苦情の電話が続きました。
どの患者様も間違いへの理解はされているようです。その時の対応での第一声が問題になっています。私も起こしたことはあります。自分の事になると何故か冷静さを失い、「何か良い伝え方はないか。この説明で何とか対応出来るのではないか。」と考えてしまします。患者様それぞれへの対応は異なるかもしれませんが、概ね問題になっているのは謝罪の気持ちが伝わっていないという事の様です。これが正解というものはないのかもしれません。しかし、最初の対応が重要であることを再度ご認識ください。よろしくお願いいたします。 尚その際、医療機関への報告、インシデントレポートの提出を併せてお願いいたします。