各委員会便り

令和6年12月号(院外処方箋コーナー運営委員会便り)

 FAXされた処方箋をもとに調剤を実施することは、保険薬局の業務において定着しているところでありますが、法的な根拠についてご存じない方もおられるのではないでしょうか。実は、平成元年に「処方せん受け入れ体制の整備のためのファクシミリの利用について」として、下記のとおりに通知されております。
 〇 調剤は、処方箋の原本を受け取って内容を確認することにより完結するものであり、ファクシミリで電送された処方
    内容に基づいて行う薬剤の調製等は、患者等が持参する処方箋の受領、確認により、遡って調剤と見なされる。

 〇 患者等が薬局を来訪することが困難な場合、ファクシミリで電送された処方内容に基づいて行う薬剤の調製等は、
    薬剤師が患家を訪 問し、処方せんを受領して内容を確認することにより、遡って当該処方せんによる薬局での
    調剤とみなされる。

 〇 医療機関から患者がファクシミリを送信する場合は、次のような条件を完備し、患者等がファクシミリを利用して
    処方内容を電送する薬局を自由に選択できる体制が、客観的に認められていなければならない。

    (1)病院のロビー、待合室等、外来患者又はその看護に当たる者が自由に自分の意志で利用しうる場所に
       ファクシミリが設置されていること(病院の診察室、薬局、事務室等、外来患者が通常自由に出入りできない
       場所は適当でない)。

    (2)患者又はその看護に当たる者が住所地近くの薬局を自分の意志で容易に選択することができるよう、
       ファクシミリの設置してある場所の近くに、その地域の処方せん応需薬局の一覧表、ファクシミリ番号、地図
       等が見やすく掲示されていること。ただし、掲示されていない薬局であっても、電送可能であることを明示する
      必要がある(特定の薬局のみを掲示したり、多くの応需薬局が考えられるのに極めて限定的に薬局を掲示する
       ことは適当でない)。                                      

                                    (平成元年11月15日薬企第48号・保険発第107号より抜粋)

 あらためてこの通知を確認すると、院外処方箋コーナーの運営の根源が記されていることに気づかされました。また、私たちの業務は法令に基づいて実施していることを再確認するとともに、“処方せん受け入れ体制の整備のため”と表題に記載されていることを読み解けば、医薬分業がまだ進んでいない当時の先人の苦労に思いを馳せることができます。

 平成の時代を経て令和の現在まで、この法令に基づいて実施している意義は、患者様へスムーズに薬をお渡しすることに他なりません。これからも、そのことを肝に銘じて、日々の業務を取り行っていきたいと思います。

令和6年11月号(休日・夜間・OTC対策委員会便り)

 SARSコロナウィルス抗原検査キット(以下、検査キットと略)が第一類医薬品に移行後 本年7〜8月に初めて感染の流行を迎えました。患者急増に伴い、8月10日〜18日の期間は、広域病院+急病診療所においては「検査のみの受診は受け付けない」との方針を打ち出さざるを得ませんでした。これに付随して、医師会より「薬局における市販の抗原検査キットの販売」を円滑に進めるため、市薬剤師会に、以下の要望が有りました。
・薬局での検査キット販売状況の把握
・該当期間で販売可能な薬局をリスト化し、市ホームページに掲載
先生方の御尽力で、無事に該当期間の検査キット販売対応ができました。誠に有り難う御座いました。佐世保市内にも、休日や比較的遅い時間帯まで営業しているドラッグストアはありますが、診断用検査キットは第一類医薬品のため、薬剤師が常勤していない店舗や、勤務時間外で薬剤師が不在の場合は対応が出来ません。
その点を考慮し、従来から薬剤師会で運営している時間外電話相談窓口の番号もリストに併記して、対応困難な時間帯の販売を実施しました(3件)。今後も感染状況広がった場合、薬局薬剤師の時間外対応が求められる事になると思われます。
何卒、御理解・御協力の程、宜しくお願い致します。

令和6年10月号(在宅医療・介護保険委員会便り)

 佐世保市では今年の2月に、高齢者自身が役割や生きがいを持って住み慣れた地域で暮らせるまちづくりを一層推進するため、「佐世保市老人福祉計画・第9期佐世保市介護保険事業計画」が策定されました。
この計画では、高齢者が健康で自立した生活ができる環境づくりを目指し、介護保険サービスの充実や誰でも参加できる介護予防活動等が計画されています。佐世保市の総人口は令和5年10月1日現在で237,229人、そのうち高齢者人口(65歳以上)は77,965人、高齢化率は 32.9%となっています。
総人口は令和6年以降減少し続け、令和22年に177,766人まで減少すると推計されています。高齢化率は上昇し続け、令和22年には38.5%と、人口の約2.5人に1人が高齢者になると推計されています。

 高齢化率が高い圏域は、字久(59.9%)、次いで、世知原(47.5%)、鹿町(42.7%)の順となっています。要支援・要介護認定率が高い圏域は、世知原(23.8%)、次いで、小佐世保(23.3%)の順ですが、最も低い圏域は字久(14.6%)、次いで、相浦・黒島・高島(16.0%)、早岐(16.6%)の順となっています。これは、島で暮らす高齢者がお元気であることはもちろんのこと、同居率が高く地域の支え合いが強いことも影響しているのではないでしょうか。

 一方で老人クラブのクラブ数・会員数は全国的に減少傾向にあり、本市においてもクラブ数・会員数ともに年々減少しています。
また、地域の活動についても一般の高齢者の約50%以上が参加を希望しているのに対し、要支援認定を受けた高齢者は約60%の人が参加を希望しない状況です。
3人に1人が高齢者という社会を迎える中で、高齢者の社会参加を可能とし、心身ともに元気で過ごしていくため、各地域では高齢者対象の講座を開催したり、地域学校活動や放課後学習教室などのボランティア活動への登録や支援など、世代間の交流を促し高齢者の生きがいをつくることで、高齢者の孤立を防ぐ取り組みが行われています。  

令和6年9月号(情報(広報)委員会便り)

 このコラムを書いている8月22日は24節気の一つ “処暑” です。立秋が過ぎ、暑さもそろそろ和らぐ頃という意味です。確かにお盆を過ぎた頃から夏特有の入道雲は少なくなり、雲自体には秋の気配を感じることがありますが、毎日携帯電話には熱中症警戒アラートが発令されています。まだまだ暑さには十分注意しないといけないようですね。毎年夏になると、自分が子供の頃の記憶がよみがえります。
 今から40年ほど前の私が小学生だった頃、午前はエアコンを使う必要はなく、使ったとしても扇風機のみ。午後には友人とともに、虫取り網と虫籠持って、島瀬美術館や旧佐世保市立図書館付近でセミやトンボを採取していました。その頃の最高気温は30度くらいだったと記憶してます。ここ数年、暑さが厳しくなっているせいでしょうか、朝11時頃には蝉が鳴いていないことに気づきました。夏の最高気温は毎年更新されています。確実に地球温暖化は進んでいるのですね。

 さて、令和6年度佐世保市薬剤師会総会が6月に開催され、今期も情報広報委員会の委員長として活動させていただくことになりました。
今期2年間は、@運用開始から10数年が経過しているメドサッチのメンテナンスを行い、さらなる医薬品備蓄検索システムの充実を図る。Aコロナ禍で始まったオンライン会議システムのメンテナンスを図る。を活動目標としております。

会員の皆様にはいろいろとご迷惑をおかけすることになるかもしれませんが、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いたします。

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